日本サッカー協会(JFA)は9月17日、北中米ワールドカップ2026後初めてとなる代表活動、国内4連戦(キリンチャレンジカップ2026・キリンカップサッカー2026)に向けた招集メンバー31人を発表しました。GK3人・DF7人・MF/FW21人という構成で、谷村海那、松木玖生、中野就斗、齋藤俊輔の4人が初招集されています。
ところが活動初日の直前、DF冨安健洋(クリスタル・パレス)がふくらはぎの負傷により不参加となることが9月22日に発表され、チームは30人でウルグアイ戦(24日)を迎えることになりました。
【9月26日追記】初戦のウルグアイ戦が終了し、日本は3-1で勝利。松木玖生・塩貝健人が代表初ゴールを記録する劇的な展開となりました。試合の詳細は本文後半に追記しています。
招集メンバーと背番号(全31人 → 冨安辞退で30人)
JFAが公表した背番号つきのリストは次のとおりです。所属は発表時点。(初)はSAMURAI BLUE初招集の選手です。
GK
| 背番号 | 選手名 | 所属 |
|---|---|---|
| 1 | 鈴木 彩艶 | アストン・ビラ/イングランド |
| 12 | 小久保 玲央ブライアン | シントトロイデンVV/ベルギー |
| 23 | 早川 友基 | 鹿島アントラーズ |
DF
| 背番号 | 選手名 | 所属 |
|---|---|---|
| 4 | 板倉 滉 | ボルシア・メンヘングラートバッハ/ドイツ |
| 5 | 渡辺 剛 | フェイエノールト/オランダ |
| ― | クリスタル・パレス/イングランド | |
| 16 | 安藤 智哉 | FCザンクトパウリ/ドイツ |
| 21 | 伊藤 洋輝 | バイエルン・ミュンヘン/ドイツ |
| 3 | 瀬古 歩夢 | ル・アーヴルAC/フランス |
| 25 | 鈴木 淳之介 | FCコペンハーゲン/デンマーク |
※冨安健洋はJFAの一覧上、背番号が記載されていません。今回の1〜31で唯一使われていない番号は「22」です。
MF/FW
| 背番号 | 選手名 | 所属 |
|---|---|---|
| 2 | 中野 就斗(初) | サンフレッチェ広島 |
| 6 | 田中 聡 | シャルケ04/ドイツ |
| 7 | 相馬 勇紀 | FC町田ゼルビア |
| 8 | 鈴木 唯人 | SCフライブルク/ドイツ |
| 9 | 後藤 啓介 | SCフライブルク/ドイツ |
| 10 | 堂安 律 | アイントラハト・フランクフルト/ドイツ |
| 11 | 前田 大然 | イプスウィッチ・タウン/イングランド |
| 13 | 中村 敬斗 | オリンピック・リヨン/フランス |
| 14 | 伊東 純也 | KRCゲンク/ベルギー |
| 15 | 鎌田 大地 | クリスタル・パレス/イングランド |
| 17 | 田中 碧 | リーズ・ユナイテッド/イングランド |
| 18 | 上田 綺世 | LOSCリール/フランス |
| 19 | 松木 玖生(初) | サウサンプトンFC/イングランド |
| 20 | 久保 建英 | レアル・ソシエダ/スペイン |
| 24 | 佐野 海舟 | マインツ05/ドイツ |
| 26 | 塩貝 健人 | VfLヴォルフスブルク/ドイツ |
| 27 | 佐藤 龍之介 | バレンシアCF/スペイン |
| 28 | 佐野 航大 | PSVアイントホーフェン/オランダ |
| 29 | 齋藤 俊輔(初) | KVCウェステルロー/ベルギー |
| 30 | 熊坂 光希 | 柏レイソル |
| 31 | 谷村 海那(初) | 横浜F・マリノス |
11番以下の番号の多くがW杯2026のときの割り振りを引き継いでいる点も注目です。10番は堂安律、8番は久保建英、9番は後藤啓介と、5月に決まった背番号がそのまま使われています。一方で、新顔や復帰組には20番台・30番台が中心に配られ、初招集の谷村海那が「31」、松木玖生が「19」、中野就斗が「2」、齋藤俊輔が「29」を背負うことになりました。
冨安健洋、ケガで不参加 ── 発表までの時系列
JFA発表(9月22日)
不参加選手:冨安 健洋(DF/クリスタル・パレス/イングランド) 理由:怪我のため
この発表により、招集メンバーは31人から30人となり、24日のウルグアイ戦を迎えることになりました。
時系列
- 9月17日 ── JFAが9月・10月の4連戦に向けた31人を発表。冨安もW杯以来の代表復帰メンバーとして名を連ねる。
- 9月20日 ── プレミアリーグ第5節、クリスタル・パレスのアウェー・リーズ戦に冨安は先発。鎌田大地、田中碧と日本人対決となったが、冨安は前半限りで負傷交代。試合は0−0。
- 試合後 ── パレスの指揮官は「ふくらはぎを痛めた」と説明。「それほど深刻なケガではないと思うが、無理をしてプレーできる状況ではなかった」「選手自ら『万全ではないからこれ以上プレーできない』と伝えてくれることはとてもいいこと」とコメントし、長期離脱は避けられそうな見通しを示した。
- 9月21日 ── 英国の一部メディアが「パレスは日本代表への合流を望んでおらず、冨安の招集辞退を求めている」「代表でプレーすることで負傷が深刻化することを懸念している」と報道。本人も慎重な姿勢を見せ、イングランドにとどまって回復に努める見込みと伝えられた。
- 9月22日 ── JFAが冨安の不参加を正式発表。メンバーは30人に。
冨安はアビスパ福岡、アーセナル、アヤックスを経て、この夏にクリスタル・パレスへ加入したばかり。8月28日のマンチェスター・シティ戦で移籍後初スタメン出場を果たしたものの、この試合でも途中交代の際に足の状態を気にする素振りを見せていました。加入直後の新天地でポジションを掴みかけたタイミングだけに、クラブ側が代表活動への合流に慎重になった背景も想像されます。
冨安にとって、代表とケガの関係は今回が初めてではありません。2026年3月には約1年9カ月ぶりに招集されながら、英国遠征をハムストリングの負傷で辞退。当時も「軽傷」との報道がありつつ、結局ピッチに立てませんでした。今回もふくらはぎという「再発が怖い部位」だけに、ファンからは「またか」という声と「無理しないでほしい」という声の両方が上がっています。
今回のメンバーを読み解く3つのポイント
① W杯後の「入れ替え」を測る31人
北中米W杯2026で日本はベスト32でブラジルに敗退。その直後だけに、今回の招集は「次の4年間をどう組み立てるか」を占う最初のリストになります。W杯メンバー外からは、初招集の4人に加えて、小久保玲央ブライアン、安藤智哉、相馬勇紀、熊坂光希、田中聡、佐野航大、佐藤龍之介が呼ばれました。国内組の相馬(町田)、熊坂(柏)、中野(広島)、谷村(横浜FM)が4人いる点も、今回は見逃せません。
② 初招集4人の顔ぶれ
- 谷村海那(31/横浜F・マリノス) ── MF/FW。Jリーグから呼ばれた攻撃の新戦力。
- 松木玖生(19/サウサンプトン) ── 世代別から長く注目されてきた中盤がついに招集。
- 中野就斗(2/サンフレッチェ広島) ── DF。ホームの広島(9月28日ベネズエラ戦)にも縁のある一人。
- 齋藤俊輔(29/KVCウェステルロー) ── ベルギー組からDFとして抜擢。
③ 国内4連戦というレアな日程
4試合すべてが国内開催というのは近年では珍しい構成です。フル代表が国内で4試合を消化するため、初招集組や復帰組にとってコンディションと連係を測る場としては最適。逆に、冨安のように海外クラブの負傷リスクを抱える選手にとっては、9月と10月で計4試合という負担がクラブとの綱引きになりやすい日程でもあります。
試合日程
| 日付 | 大会 | 対戦相手 | 会場(キックオフ) |
|---|---|---|---|
| 9月24日(木) | キリンチャレンジカップ2026 | ウルグアイ代表 | キューアンドエースタジアムみやぎ(19:05) |
| 9月28日(月) | キリンチャレンジカップ2026 | ベネズエラ代表 | エディオンピースウイング広島(19:25) |
| 10月1日(木) | キリンカップサッカー2026 | エクアドル代表 | 横浜国際総合競技場(19:10) |
| 10月5日(月) | キリンカップサッカー2026 | ニュージーランドまたはパナマ代表 | 国立競技場(19:30) |
キリンカップサッカー2026は日本・エクアドル・ニュージーランド・パナマの4チームによるノックアウト形式。10月1日にパナマ対ニュージーランド、日本対エクアドルを行い、日本は初戦の結果にかかわらず10月5日に国立競技場で第2戦を戦います。前後半90分で決着がつかない場合は延長なしでPK戦に。
【追記】初戦レビュー:日本 3-1 ウルグアイ(9月24日・キューアンドエースタジアムみやぎ)
冨安を欠いたディフェンスラインで臨んだウルグアイ戦は、初招集組が躍動する劇的な試合となりました。前半11分、初招集の松木玖生が右サイドでボールを受けるとカットインから左足を振り抜き、代表デビュー戦でいきなりのゴール。しかし前半42分、フェデリコ・ビニャスのシュートのこぼれ球にマキシミリアノ・アラウホが詰めてウルグアイが同点に追いつき、1-1で前半を終えました。
- 前半11分:松木玖生が右サイドカットインから左足で先制(代表初ゴール)
- 前半42分:マキシミリアノ・アラウホ(ウルグアイ)がこぼれ球を押し込み同点
- 後半アディショナルタイム91分:塩貝健人が上田綺世のスルーパスに反応し、冷静に決めて勝ち越し(代表初ゴール)
- 後半アディショナルタイム96分:伊東純也のパスを受けた上田綺世がGKを交わして追加点
後半終了間際、途中出場の塩貝健人と上田綺世が立て続けにゴールを決めるドラマチックな展開で3-1の勝利。初招集の松木玖生、そして交代出場から結果を出した塩貝健人と、新戦力が結果を残した価値ある初戦となりました。板倉滉・瀬古歩夢が警告を受けており、次戦への出場停止条件には注意が必要です。
まとめ ── 冨安抜きのディフェンスラインは誰で組むか
冨安が抜けたCB陣は、板倉滉、渡辺剛、安藤智哉、瀬古歩夢、鈴木淳之介に、DF登録の中野就斗を加えた顔ぶれになります。W杯で主軸を担った板倉と、クラブで出場を続ける渡辺が軸となり、そこに初招集の中野が「戦術的な幅」を持ち込めるかが残り3試合の見どころです。
- W杯後初の代表活動、招集メンバー31人(冨安辞退で30人)
- 初招集は谷村海那・松木玖生・中野就斗・齋藤俊輔の4人
- 冨安健洋はふくらはぎの負傷で不参加。追加招集は9月26日時点で未発表
- 【追記】初戦ウルグアイ戦は3-1で勝利。松木玖生・塩貝健人が代表初ゴール
- 残り3戦:9/28ベネズエラ(広島)、10/1エクアドル(横浜)、10/5国立競技場
冨安に関しては、10月の2試合に向けた追加招集の可能性も含め、JFAからの続報待ちという状況です。次戦9月28日のベネズエラ戦(エディオンピースウイング広島)に向けた動向も、あわせて追いかけていきます。
