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【ACLエリート2026/27 徹底解説】ブリーラム・ユナイテッド ― 柏とは2012年以来・通算3度目。「雷の城の主」は就任7日の新監督に託される

2026年10月14日(水)のポートFC戦に続き、柏レイソルのACLエリート(ACLE)日程表にもう一つ、覚えておきたいタイの名前が並んでいる。
2027年2月10日(水)19:00、柏サッカースタジアムでのブリーラム・ユナイテッド戦(柏レイソル公式だ。

タイ・リーグ1の圧倒的な支配者であり、昨季のACLEでは東地区4位からベスト8に進出したこのクラブ、実は柏と公式戦で対戦経験がある
2012年のACLグループステージで1勝1敗。あれから14年、今回は「決着戦」になる。

目次

1. 対戦カードと大会フォーマットのおさらい

AFCチャンピオンズリーグエリート2026/27は今大会から本戦が24クラブから32クラブに拡大され、東西それぞれ16クラブが1つのリーグで8試合を戦い、上位8クラブがラウンド16へ進出する。
優勝チームにはFIFAインターコンチネンタルカップ2027とFIFAクラブワールドカップ2029への出場権が与えられる(Wikipedia)。

ブリーラム・ユナイテッド柏レイソル
出場資格2025-26タイ・リーグ1 優勝2025年J1リーグ2位
ACL出場14回目(前回2025-26)5回目(前回2018)
抽選ポットポット1ポット3

ポートFC(タイ・リーグ1・2位)とは立場が違う。
ブリーラムはタイのチャンピオンであり、抽選ポットも最上位のポット1に置かれている(Wikipedia リーグステージ)。
昨季タイ1-2フィニッシュを果たした両クラブが、また同じACLEで対戦する。

2. ブリーラムのリーグステージ日程 ― 柏が迎えるのは「タイ王者を迎える初のホーム戦」

8月18日の抽選でブリーラムは東地区E列に入った。リーグステージ8試合の日程は以下の通り(2026-27ブリーラム・シーズン)。

日程カード会場
MD12026/9/15(火)21:15ジョホール・ダルル・タクジム(A)スルタン・イブラヒム・スタジアム
MD210/13(火)vs 北京国安(H)ブリーラム・スタジアム
MD310/28(水)ガンバ大阪(A)吹田サッカースタジアム
MD411/4(水)vs 鹿島アントラーズ(H)ブリーラム・スタジアム
MD511/24(火)上海海港(A)浦東フットボールスタジアム
MD612/1(火)vs 京都サンガF.C.(H)ブリーラム・スタジアム
MD72027/2/10(水)19:00柏レイソル(A)柏サッカースタジアム
MD82/16(火)vs ヴィッセル神戸(H)ブリーラム・スタジアム

日本勢が「雷の城」を訪れるのは鹿島・京都・神戸の3試合。柏は柏サッカースタジアムでブリーラムを迎える唯一のクラブだ。ポート戦(10/14)でタイ勢の質を知った柏にとって、2/10は「知った上で戦える」ホーム戦になる。

3. 監督交代劇 ― マーク・ジャクソンの退任とマリオ・シルバの就任

今季のブリーラムを語る上で最も重要なのは、ACL開幕直前の監督交代だ。

  • 昨季2025年10月にオスマル・ロス監督の後任として就任したイングランド人のマーク・ジャクソンは、就任1年目でタイ・リーグ1優勝、タイFAカップ優勝、ASEANクラブ選手権(シャピー杯)連覇を達成
  • しかし2026年9月5日にクラブを退任。シンガポールのライオンシティ・セーラーズへの移籍が報じられた
  • 暫定指揮のエマーソン・ペレイラを挟み、9月8日にポルトガル人のマリオ・シルバ新監督が就任。タイメディアの報道では「元ポルトのユース組織を設計した人物」と紹介されている(バンコクポストASEAN UTD FC

つまりブリーラムは、ACL初戦(9/15ジョホール戦)の7日前に新監督を迎えた状態で今大会に臨む。昨季までの3冠体制を築いたジャクソンの外出的な成功と、後任のシルバの手腕、どちらに振り切れるかでブリーラムの今大会の色が決まるだろう。

4. 今季の調子:開幕2試合で勝点4、ビッソリが4発

タイ・リーグ1は9月4日開幕(ASEANクラブ選手権との兼ね合いでずれ込み)。ブリーラムの開幕2試合は以下の通り(Wikipedia)。

  • 第1節(9/6・アウェイ):スコータイに3-1。ブラジル人FWギレルメ・ビッソリがハットトリック(14’PK、40’、45+2’)
  • 第2節(9/11・ホーム):チェンライ・ユナイテッドに1-1。先制点はビッソリ(32’)、後半に追いつかれた

開幕2試合で4得点すべてがビッソリ。勝点4は4位発進(9/13時点、1位ポートFC・2位ラヨーン・3位アユタヤ・ユナイテッドが各勝点6)で、失点は既に2。昨季から続く「圧倒的な得点力」は健在だが、シーズン序盤の守備はまだ落ち着いていない。

日程面の「非対称」に注目したい。 タイリーグは12/26(第15節)から2027年1/31(第16節)まで中断する。一方J1は12/19の第20節から2027年2/13に再開(Jリーグ公式)するため、2/10の柏戦は柏にとってJ1再開前・約7週間半ぶりの公式戦になる。つまり「試合勘」ではむしろブリーラムが上という逆転構図。ポート戦の記事で書いた「シーズン後半のブランクはタイ勢に不利」という構図は、この一戦では柏の方が当てはまることになる。さらにブリーラムは2026年10月7日開幕のASEANクラブ選手権(シャピー杯、グループA・ボルネオFCサマリンダ戦から)にも出場しており、大会は春先まで続くため2月も過密日程になる(シーズン記事)。

5. スタイル ― シルバ体制のシステムは「未知数」、ただし戦力の質は明らか

正直に言えば、シルバ新監督の基本システムはまだ誰にもわからない。就任が9/8で、開幕2試合を暫定体制で乗り切ったためだ。ここでは「事実」と「手がかり」を分けて整理する。

事実として確認できる戦力づくりの方向性:

「欧州組の即戦力をどう組み上げるか」はシルバの腕の見せどころだが、少なくとも「個の質」でタイ勢の中でも抜けていることは間違いない。

6. 主要メンバーと注目選手

2026年9月時点の主力メンバーをもとに整理した(Transfermarktシーズン記事)。

選手No.ポジションメモ
ニール・エセリッジ13GKフィリピン代表GK。プレミアリーグ経験もある36歳。昨季のACLE R16(メルボルン戦PK戦)での活躍はタイメディアでも報道
ケニー・ダグール16MFキャプテン。オーストラリア代表経験のあるボランチ。元ブラックプール
テーラトーン・ブンマタン55DFタイ代表左SB。元横浜F・マリノス。36歳の大車輪
ウロシュ・ラダコビッチ26DFセルビア人CB(194cm)。元ナント
マルク・ナバロ22DFスペイン人。主に右SB(CBも可)。元アーカ・グディニア
カーティス・グッド6DFオーストラリア人CB。元メルボルン・シティ
キングスレー・シンドラー19MFハンブルク出身のガーナ代表。元サムスンスポル(トルコ)
セバス・モヤーノ10MF/FWスペイン人。元レアル・サラゴサ
ロベルト・ジュリ32MF/FWオーストリアU21代表歴のあるMF。元LASK
シュテファン・シマー30FWドイツ人FW。元ハイデンハイム
ギレルメ・ビッソリ7FWブラジル人FW。昨季リーグ戦14得点でチーム得点王。今季開幕2試合で4発と爆発中
スパチャイ・チャイデット9FWタイ代表FW
アレクサンドル・トゥドリエ99FWルーマニア人FW。広東(中国)から加入

注目の的はビッソリ。昨季のリーグ戦14得点に加え、開幕2試合で4得点と、今季もタイ・リーグ得点王レースの先頭に立つ。柏戦(2/10)までにどれだけ得点を積み上げてくるかで、ACL全体の見え方も変わりそうだ。

さらに「日本勢との接点」として意外な名前が2つある。元横浜F・マリノスのテーラトーン(Jリーグファンにはお馴染みの顔)と、今夏RB大宮アルディージャに移籍したスパナット・ムアンタが主軸から外れた点。タイのトップタレントがJリーグに流出する一方で、欧州組を大量獲得する流れはタイリーグ全体の「外国籍枠拡大」の縮図だ。

7. 日本のクラブが気を付けるべきこと6つ

① ビッソリの得点力をどう止めるか。 開幕2試合4得点、昨季リーグ14得点。外国人枠をフルに使って前線の質を底上げしてくる分、Jリーグ勢のCBにとって最も厄介なタイプの「9番」だ。

② 外国人枠の「7人同時出場」を舐めない。 今季のタイリーグは同時出場7人・登録10人へ緩和。ポート戦の記事でも触れた通り、タイの上位クラブの「個の質」はもはやJリーグ中位と互角以上だ。

③ セットプレーの高さとフィジカル。 ラダコビッチ(194cm)やナバロら大型CB陣、ダグールのキック精度はセットプレーから得点を奪う上で大きな武器になる。ポート以上に「物理的な強さ」が上振れる相手だ。

④ 監督交代の「揺らぎ」を突くか、突かれるか。 シルバ体制はまだ発展途上。システムが固まる前の対戦(ジョホール戦・ガンバ戦など序盤)はチャンスだが、柏との対戦(2/10)までには5か月ある。柏が相手にできるのは「完成したブリーラム」だ。

⑤ 試合勘の差は「柏に不利」に働く。 前述の通り、柏はJ1再開前の2/10にブリーラムを迎える。冬のブランクをどう埋めるかは、柏の冬の練習プラン次第だ。

⑥ 「雷の城」のホームはJ勢にとって最難関。 柏はアウェイで行かないが、鹿島(11/4)・京都(12/1)・神戸(2/16)はこの要塞に乗り込む。収容32,600人のスタジアムはタイでも屈指の「雰囲気」として知られ、シリーズの中でも最も「遠征が大変な」アウェイになるだろう。

8. 過去の日本勢・アジア勢との対戦成績

2012年 ACLグループH(柏レイソルと同組)

  • MD1(2012/3/7):ブリーラム 3-2 柏レイソル ― 2011年に国内タイトルを総なめにした「タイのトレブル王者」として臨んだ初出場戦で、当時のJリーグ王者だった柏に3-2で勝利した(AFC公式動画
  • MD5(2012/5/1):柏レイソル 1-0 ブリーラム ― レアンドロ・ドミンゲスの決勝弾で柏が巻き返し(ESPN

通算1勝1敗。14年ぶりの再戦は単なる「思い出話」ではなく、あくまで「決着戦」として見るべきだ。

2025-26 ACLE

  • リーグステージを東地区4位(4勝2分2敗・勝点14)で突破。上海海港に2-0と快勝した
  • ラウンド16:メルボルン・シティにPK戦4-2で勝利(2試合合計1-1)
  • 準々決勝:シャバーブ・アルアハリ(UAE)に延長戦の末2-3で敗退

柏レイソルとの通算対戦:2戦1勝1敗。今回の2/10が3度目の対戦になる。

まとめ

  • ブリーラム・ユナイテッドはタイ・リーグ1の絶対王者で、昨季はリーグ・FAカップ・ASEANクラブ選手権(シャピー杯連覇)を制した「3冠」クラブ
  • しかしながら今季はACL開幕直前(9/5退任→9/8就任)の監督交代劇があり、マリオ・シルバ新監督の下でどう変わるかは未知数
  • 開幕2試合4得点のビッソリを中心に、欧州中堅組をフリーで大量獲得した戦力は「個の質」でタイ勢の中でも抜けている
  • 柏との対戦は2027年2月10日・柏ホーム。2012年のACLグループHで1勝1敗と相性は五分。柏がタイ勢と初めて「知り合い」として戦う一戦だ
  • タイリーグの冬中断(12/26〜1/31)とJ1の再開(2/13)の関係から、柏が試合勘を失った状態で迎える点には注意が必要

配信・放送の詳細はJリーグ公式のACLエリートページ柏レイソル公式をチェックしよう。ACLE 2026/27はDAZNが独占配信(地上波・BS中継なし)。ブリーラムの初戦・ジョホール戦は9/15(火)21:15キックオフだ(DAZN)。

試合当日は、DAZNでキックオフから両チームの出方をリアルタイムでチェックしながら観戦するのがおすすめだ。

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この記事を書いた人

スポーツ全般が好きですが、
特に野球、サッカーが好きです。

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