ACLエリート(ACLE)では、タイ・リーグ1を5連覇中の王者・ブリーラム・ユナイテッドが、ガンバ大阪(10/28)、鹿島アントラーズ(11/4)と相次いで対戦します。そして2027年2月10日(水)、柏レイソルが柏サッカースタジアムにブリーラムを迎えます。2012年のACL以来、14年ぶりの再戦です。
この記事は、これらの日本勢カードを前に、ブリーラム・ユナイテッドの現在形を整理した「攻略ガイド」です。試合後はレビューを追記して、リーグステージの残りを戦う日本勢共通の下敷きに育てていきます。
【2026年10月26日時点】G大阪戦のあとに、レビューを追記します。クラブの基本情報や大会フォーマットは、ブリーラム・ユナイテッド徹底解説をご覧ください。
0. まず3行で
- ブリーラムはタイ・リーグ1を5連覇中の王者(2025-26シーズンも2位に勝点14差で制覇)。しかしACLEでは1分1敗・勝点1の11位と出遅れています
- 9月に監督が交代しました。9月5日にマーク・ジャクソン監督が退任し、暫定指揮のエマーソン・ペレイラ氏を経て、9月8日にマリオ・シルバ監督が就任。新体制で大会に臨んでいます
- 柏とは2012年ACLグループHで対戦(柏の1勝1敗)。あの試合にDFとして出場していた主将テーラトン・ブンマタンが、14年ぶりの再戦でも顔をそろえる可能性があります
1. 試合基本情報(日本勢カード)
| 試合日 | カード | 会場 | 中継 |
|---|---|---|---|
| 10月28日(水)19:00 | ガンバ大阪 vs ブリーラム・ユナイテッド | パナソニックスタジアム吹田 | DAZN |
| 11月4日(水)21:15(現地19:15) | ブリーラム・ユナイテッド vs 鹿島アントラーズ | チャン・アリーナ(ブリーラム) | DAZN |
| 2027年2月10日(水)19:00 | 柏レイソル vs ブリーラム・ユナイテッド | 柏サッカースタジアム | DAZN |
※日本時間。JFA公式マッチスケジュール/柏レイソル公式で確認できます。ほかに京都(12/1)・神戸(2/16)との対戦も組まれています。
2. クラブ概要:「雷の城」のタイ王者
ブリーラム・ユナイテッドは、タイ東北部イサーン地方のブリーラム県を本拠地とするクラブです。本拠地は「サンダー・キャッスル(雷の城)」の異名を持つ国内屈指の専用スタジアムで、会長のナウィン・チットチョブ氏の強い運営の下、タイサッカーの黄金期を牽引してきました。
- 2025-26シーズンのタイ・リーグ1を制覇し、リーグ5連覇を達成(2位バンコク・ユナイテッドに勝点14差)ユーロプラス
- 2026-27シーズンのタイ・リーグ1も、開幕から上位を維持(ポートFCに次ぐ2位、10月末時点)スコア速報
3. 監督交代:9月に替わった指揮官席
2026年のブリーラム最大のトピックは、ACL開幕直前の監督交代です。
- マーク・ジャクソン(イングランド):2025年10月就任。9月5日に退任し、シンガポールのライオンシティ・セーラーズへの移籍が報じられています
- エマーソン・ペレイラ(ブラジル):暫定指揮
- マリオ・シルバ(ポルトガル):9月8日に就任し、現任
ACLEの開幕(9/15のジョホール戦)は、就任から1週間のシルバ新監督で臨んだ大会です。就任直後のチームが「王者の個の力」で持ちこたえている状態で、組織はこれから固まっていく段階と見るのが自然です。
4. ACLE開幕からの歩み:勝点1の11位
| 結果 | 内容 | |
|---|---|---|
| MD1(9/15・アウェイ) | ジョホール・ダルル・タクジム 1-1 ブリーラム | マレーシア王者相手にアウェイで引き分け。まずまずの滑り出し |
| MD2(10/13・ホーム) | ブリーラム 0-1 北京国安 | ホームで敗戦。未勝利のまま11位 |
2試合で1得点2失点。得点力は細いものの、失点も抑えており、「1点差の試合が続く」チームです。上位進出には、攻撃陣の上積みが不可欠でしょう。
5. 注目選手
| 選手 | ポジション | ポイント |
|---|---|---|
| テーラトン・ブンマタン | DF(主将) | 左足の精度の高いFK・CKはタイ代表屈指の武器。2012年の柏戦にも出場したレジェンド |
| ギレルメ・ビッソリ | FW | ブラジル出身。タイ・リーグ1で今季5ゴールの得点上位のストライカー |
| スパチャイ・ジャイディ | FW | タイ代表FW。個の突破と高い身体能力 |
| ニール・エザリッジ | GK | 元カーディフのフィリピン代表GK |
| ゴラン・チャウシッチ | MF | セルビア出身。中盤の組み立て役 |
※出場フォーメーションは、監督交代後も固まっていません。直近のタイ・リーグとACLEの先発を、試合ごとに確認してください。
6. 柏との因縁:2012年のグループH
柏とブリーラムは、2012年のACLグループHで2試合を戦っています(柏レイソル公式・2012年アーカイブ)。
| 節 | 日付 | 会場 | スコア |
|---|---|---|---|
| 第1節 | 2012年3月7日 | ブリーラム・スタジアム(アウェイ) | ブリーラム 3-2 柏 |
| 第5節 | 2012年5月1日 | 柏サッカー場(ホーム) | 柏 1-0 ブリーラム |
初戦は、ネルシーニョ監督率いる柏が33℃の炎天下で3-2の惜敗(田中順也・酒井宏樹が得点、観客15,089人)。ホームで返した1-0と合わせ、通算1勝1敗の五分です。
そして14年後の再戦で重要なのが、あの初戦(2012/3/7)にDFとして先発していたブリーラムのテーラトン・ブンマタンが、現在も主将として在籍していることです。柏のファンから見れば、「14年前の相手と再び戦う」珍しい構図です。
7. 日本のクラブが気を付けること4つ(筆者の見方)
ここからは、開幕2試合の結果と監督交代の経緯をもとにした筆者の見方です。
① 王者の個の力を警戒。ビッソリやスパチャイの個人技、テーラトンのセットプレーは、一発で試合を変える質です。国内リーグを支配し続けてきた「勝ち方」を知る相手です。
② 新監督の体制はまだ途上。マリオ・シルバ体制は発足から数カ月です。組織が整う前の不安定さと、新監督の下での士気の高まりが同居しています。「未勝利の相手に慢心しない」のが最大の注意点です。
③ 1点差を積み重ねる相手。ACLEの2試合とも1点差です。日本勢が大量得点を狙うより、先制後の2点目で試合を決める設計が有効でしょう。
④ 柏戦(2/10)は「2月の日本」。2月の柏は真冬で、タイ勢にとっては長距離移動と寒さのダブルパンチです。ただし連覇を続ける王者は、環境を乗り越える準備もしてくるはずです。コンディション管理の差を、日立台で上回りたい一戦です。
8. まとめ
- ブリーラムはタイ・リーグ15連覇中の王者。しかしACLEでは、監督交代の中で1分1敗・11位と出遅れています
- 監督は9月8日就任のマリオ・シルバ。組織は構築の途上で、個の力で勝負している状態です
- 柏とは2012年以来の再戦(通算1勝1敗)。当時から在籍する主将テーラトンが象徴的な相手です
- 日本勢戦は10/28G大阪(アウェイ)→11/4鹿島(ホーム)→2027/2/10柏(日立台)。G大阪・鹿島戦の結果が、柏戦の読み筋を左右します
試合後に、G大阪戦・鹿島戦のレビューをこの記事に追記し、柏戦(2/10)向けの攻略視点を更新します。
